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2010年度ボローニャ児童図書展

2010/04/03, 17:30

スロヴァキアの知識の花  皆様、ご無沙汰しております。春になると土の中から這い出してくる(?)ピノッキオ・ローザことロザウラです。日ごとに暖かさを増す陽射しと、それを遮るように垂れ込めてくる雲が、交互に入れ替わる気まぐれな空模様の下、先週、ボローニャで開催された恒例の児童図書展に行って来ました。現在、フィレンツエ⇔ボローニャ区間は全席指定の特急列車でノンストップ37分間ですので、フィレンツェ支店にとっては、文字通り最も身近なブックフェアです。

今年のBRAW賞(BolognaRagazzi Award)展示作品の中では、日本(ワンストローク)からは駒形克己のポップアップ絵本『Little Tree』がフィクション部門でノミネートされ、さらに、今回はアメリカ(The Creative Company)での出版となりましたが、イタリアの前衛的イラストレーター、ファビアン・ネグリンの『The Riverbank』がノンフィクション部門で受賞しました。また、ニューホライズン部門(アラブ諸国、ラテンアメリカ、アジア、アフリカの出版物対象)ではブラジル(Cosac Naify)から『Tchibum』という表紙部分が伸縮する仕掛け絵本がノミネートされました。これまでは少し地味なイメージのあったブラジルの出版物ですが、今年はブースを回ってカタログを集めるうちにも目を惹く作品が上記ノミネート作品以外でもちらほら、今後のさらなる発展に大いに期待を寄せています。

さて、今年の招待国はスロヴァキアでした。知識の小さな種、すなわち児童書が、生命の循環の象徴である木(スロヴァキア)から飛び出して世界中に広まり、緑の野に根を下ろして花を咲かせる…というコンセプトで、この60年間にスロヴァキアの児童書の挿絵作家として活躍した32名のイラストを、野に咲く花に見立てた螺旋型パネルで各自5点ずつ展示していたのですが、実際に手に取って頁をめくることの出来る絵本そのものが添えられていないこともあり、コンセプトとは裏腹に無機質というか、広がりに欠けるというか、昨年の韓国展のような勢いを感じることが出来ず、私にとっては少し物足りない展示会場でした。

 そして、イタリア書房に関係のある国々のブース訪問を終え、持参したスーツケースがカタログで一杯になると、最後に原画展を心ゆくまで楽しむことにしています。今年のイラストレーター年鑑の表紙を飾ったのは、昨年、第22回ブラチスラヴァ世界絵本原画展(BIB 2009)でグランプリに輝いたスペインのタシエスの作品で、深みのある青と赤のコントラストが印象的な、力強いタッチの作品が、原画展入口の個展スペースに並んでいました。本会場では、昨年までのコラージュ・ブームが鳴りを潜めた一方で、今年は版画作品が目立ち、こちらも版画、あちらも版画と、気が付くと会場内で版画探しをしてしまったほどです。

 以上、2010年度児童図書展の風景点描でしたが、このボローニャでの収穫を元に、現在、児童書特集のご案内を準備中ですので、楽しみにお待ちくださいませ♪

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