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今、日本で読む「神曲」

2018/09/10, 17:27

img18090001_1 img18090001_2 ダンテ「神曲」は、700年以上に亘り幅広い作家たちにインスピレーションや影響を与えてきた必読の文学作品のひとつです。詩と内容は面白いのですが、本文だけでは人物名、場所、背景等すぐに理解できないところも多く、昔から本文に注や解説が付されて一体となって読まれてきました。そのため、様々な注を読むのも楽しみのひとつとなっています。
最近須賀敦子訳の本文に、藤谷道夫氏の注釈と解説が一体となった日本語訳が刊行されました。本文はもちろん、注釈と解説も良い「神曲」です。日本の私たちが「神曲」を読む際障害になるのは、カトリック・キリスト教の信仰、ギリシア・ローマ古典、中世フィレンツェやヨーロッパの時代背景、文体等いくつかありますが、何十年も関係資料を読み込んできた藤谷氏の献身的な解説により読者は正確な知識を得ることができ、さらに研究の最先端を垣間見ることができます。しかも例えられている言葉は、「悪の枢軸」、「いじめ」、「ペテン」、「宮沢賢治」、「ペットが飼い主に似るように」、テレビドラマの「to be continued」、TVの「大食い競争」、「タンス預金」、「ブランド」、「拝金」、「ホログラム」、「公害訴訟」、「ツアー・ガイド」、「ブラック経営者」、「オレオレ詐欺」、「食べ過ぎ」、「ナチズム」、「合気道」、「ウイルス」、「ゲノム」等々我々に身近な言葉に溢れています。
そして読書を充実させるためにはイタリア語原書を座右におきながら読まれることを奨めいたします。「神曲」原書としては、須賀敦子/藤谷道夫訳の引用文献でスカルタッツィーニ & ヴァンデッリとして紹介されている版をまずお勧めします。地獄篇・煉獄編・天国篇の全文が収録されていてコンパクトでありながら、巻末に人名・事項索引があり便利で、長年底本となっていた版です。ご紹介の本の他にもさらに資料をお求めの方は小社にご相談ください。

ダンテ・アリギエーリ著「神曲 地獄篇(第1歌―第17歌)」
須賀敦子/藤谷道夫訳、注釈・解説:藤谷道夫
河出書房新社、2018年刊 ISBN: 978-4-309-61991-0 ¥3,132(8%消費税込み)

Dante Alighieri: La Divina Commedia. Testo critico della Società Dantesca Italiana. Riveduto col commento scartazziniano. Rifatto da Giuseppe Vandelli. 21a.ed. 2018. [ITS:77701] ¥3,888(8%消費税込み)

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